巨大なサソリを100均アイテムで組み上げる。ケルバーダイン エグザディオン再生構築過程

こんにちは!プロモデラー林哲平です

今回はケルバーダイン、エグザディオンの再生構築過程を紹介していきます♪

目次

人型を完全に外れたケルバーダインを作る!

ケルバーダインを始めたころから、自分の想定にあったのが「エグゼクスケルバーダイン」です

ケルバーダインは基本、ずんぐりとした人型をしていますが……それだけだと、やはり、バリエーション的にデザインがすぐ枯渇すること間違いありません

そこで、人型にとらわれない、動物や昆虫の姿をしたケルバーダインを作ろう、とずっと思っていたんですよね

最初はカマキリ型のケルバーダイン、「エグザンティス」を作ろうと思っていたのですが……ちょっと地味かなあと

いや、せっかく大きいケルバーダインを作るので、第一章ボス的なイメージにしようと思っていたんですよ

でも、カマキリだと攻撃は基本斬撃だし、巨大なハンドレッドを火の海にする、凶悪さにはちょっと欠けるかな?と

そこで、より凶悪なイメージのサソリをモチーフに「エグザディオン」を制作することにしたんです

それでは再生構築行ってみましょう♪

100均アイテムでサソリを再生構築する!

まず、使うのはダイソーのひげそり

いつも使ってるじゃん!と言われそうですが、今回はスペシャルなひげそりなんですよ

なんと、100円で一本しか入ってない!

いつも使っているのが100円で6本ぐらい入っていることを考えると、いかにこのひげそりがデラックスかおわかりになっていただけると思います♪

胴体中心部の基本構成を考えます

ヘアカールの中にデザインナイフのケース入れ、上にヒゲソリを乗せたらほぼ頭周りの構成が固まりました

一本だけだと長さが足りなかったので、ヘアカールを二個連結します

これ、パチッ!とスナップフィットで無限に繋げられるんですよ

この仕組みを利用すればいろんなギミックをケルバーダインに組み込めそうです

サソリはハサミも合わせると10本脚です

まずは歩脚の付け根部分として、メタルフリープチクリック8本挟んでいきます

ヘアカールはトラス構造であり、クリップ挟んだり、いろんなパーツを装着しやすいのでフレームとして本当〜に使いやすいんですよ

ハサミの付け根まで装着した状態

ヘアカール二本分でピッタリでした

歩脚の付け根はサソリらしく、上に立てています

歩脚は8本もあるので、まず一本目の脚を試作します

3mmアルミ線で軸を通し、おなじみひげ剃りの柄と洗濯バサミで構成

これは8本作らないといけないので、構造はできる限り簡略化しています

足を仮付けしてバランスをチェック

この段階で足の角度などを考えていきます

多脚の基本構成ができたら、足を量産します

長さを揃えるため、芯として通すアルミ線を最初に切り出しておくと、効率的に作業を進めることができます

8本も脚があると、脚部の接地に頭を悩ませます

カーモデルのタイヤみたいなもので、脚が浮いていると、重量感が全然出ないんですよね

まずは前足の位置を決め、それを基準に他の脚を植えていきます

8本の歩脚を装着した状態

このまま蜘蛛型ケルバーダイン「アシ・ダーカ」として完成させてもいい感じですね〜♪

サソリの証である、尻尾を付けていきます

結構強度がかかる部分なので、二本アルミ線を通し、メタルフリープチクリックを挟みながら構成していきます

と、作業中途中写真を撮影する余裕がなくなり、一気にケルバーダイン「エグザディオン」再生構築完了です!

全体図

デラックスヒゲソリが有機的なラインをしていたので、サソリの胴体には似合うだろうと思っていたのですが、想像以上にピッタリでした

歩脚はアルミ線を通し、ヒゲソリの柄と洗濯バサミで構成

胴体側面から突き出した 排気管はシガレットフィルターです

ハサミはレンゲを外装に使い、ツメは歩脚とデザインを合わせて洗濯バサミを使用 しています

強キャラ感をだすために、実際のサソリよりもかなり大きめに作っています

エジェクターはおなじみシュミテクトのフタを装着しています

尻尾は二本のアルミ線にシガレットフィルターを通し、隙間をメタルフリープチクリップを挟んで構成。

ちょっとだけぐにぐに動かせます

尻尾の先端はチャッカマンの砲口の周りにヒゲソリの柄を四本装着してデコレート

ツメはプラフォークの刃を重ねたものです

頭部アップ

キバも尻尾の先端同様に、ひげそりの柄とプラフォークの刃で構成しています

下から見たところ

胴体のど真ん中にフォークがくっついているのをご確認できるでしょうか?

ケルバーダインのデザインに欠かせない、ひげそりの刃で作る排気ダクトは頭部の下に配置しています

成形色を活かしてRICする!

さて、どうリアルイマジネイティブコーティングしましょう?

エグゼクト側のボスキャラ、ということで、最初は黒赤エグゼクトカラーに塗るつもりだったんですけれど

「これ、絶対この色を活かしたほうがいいよ!」

と息子に強く強く主張されたので、ケルバーダイン初の成形色仕上げで行くことになりました♪

白は活かすとして、とにかく目立つのがまずはヘアカールのピンクです

ここは装甲の裏側などと一緒に、Mr.フィニッシングサーフェイサー1500ブラックを吹き付けて黒く統一していきます

これでかなり印象が落ち着きました♪

胴体のヒゲソリは黒く塗ったあと、ガイアノーツのアルティメットホワイトを細吹きして塗り分け

エアブラシの細吹きで無理やり塗る作戦ですね

パーツの境目などは黒を細吹きして影をつけ,ぼかしておけばノンマスキングの超高速で塗り分けできるんですよ

基本塗装が終わったら、プレミアムトップコートつや消しを吹き付けて全体のツヤを消し、Mr.カラーのグランドブラウンでウォッシングしてウェザリングを施します

排気管はブラウン→ブラックの順番で二段階グラデーションをかけて、リアリティをUPさせます

ゼノアイはメタリックテープを下地に、ダイソーのUVクリアレジンでレンズを作りました

ガイアノーツのクリアーレッドを混ぜて着色しています

完成!エグザディオン!

ケルバーダイン、エグザディオンRIC完了です!

頭の中で設計図は出来ていたので、想像以上にピッタリとまとまってくれました

息子にも好評で

「これ、めちゃくちゃかっこいい!すげー!」

と心の底から称賛してもらえると、父としては嬉しいですね♪

ケルバーダインのRICですが、成形色仕上げでも十分できそうだなあと、このエグザディオンを作って思いました

日用品は白いものが多いので、白ベースのメカならいろんなのを量産できそうですね

ところで、昔から、「成形色仕上げ」とか「簡単仕上げ」って、もっと別の名前があってもいいんじゃないかって思っていたんですよ

ケルバーダイン世界では、成形色仕上げは「ソリッドフィニッシュ」ということにしようと思っています

「この作品、成形色仕上げです」より「この作品、ソリッドフィニッシュです」のほうが、ほら、なんかかっこいいじゃないですか♪

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この記事を書いた人

徳島県三好市三野町生まれ
2005年より模型専門誌月間ホビージャパン編集部に所属
プラモデルを作る専門家「プロモデラー」として、公私共に3000体を超えるプラモデルを制作
プラモデル技法書「ガンプラ凄技テクニック」シリーズ6冊を執筆
「誰もが、思い切り自由に作れる作れる模型」をテーマに、ケルバーダインの制作、普及活動に奮闘中

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