ミキシングワールドの勢力「エグゼクト」とは?エグゼクトの社会とケルバーダインの特徴

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エグゼクトとは?

 エグゼクトは箱庭計画以降に誕生した、肉体を持った経験の無いケルバージェネレーション(KG)を中心に構成された国家である。

 自分たちKGこそ箱庭計画ににより生まれた成功体であり、肉体の消失を新たな進化の段階と捉え、世界に残された旧人類の肉体を全て破棄することで、人類全体を情報生命体としてより完璧な存在へ昇華させることを目的としている。

 エグゼクトのシンボルは上が欠けた正方形である。

 これは心臓を模したもので、角のある正方形はデジタル情報を意味し、情報生命体であるKGの持つ魂を表している。

 また、全ての肉体を浄化した暁には、欠けを無くし、完全な正方形である「完全体」へと至るという願いも込められている・

エグゼクトの社会

 エグゼクトは近年まで、国家というよりも、KGたちによる旧世界の遊牧民のような部族集団であった。

 多くの部族グループに別れ、エグゼクト全体で重要な決定事項があるときは有力な部族の長が集まって会合を行い、方針を決定する。

 元々は箱庭世界崩壊時に外界に移り住んだKGたちの互助組織として発達したもので、特別旧人類との対立を望んでいるわけでは無く、エグゼクト内部の部族抗争も多かったため決して一枚岩では無かったのだ。

 これが一変したのは大総統「ゼノヴァ・エグゼクス」の存在によるところが大きい。

 ぜノヴァはエグゼクト発足当時からのスローガンである「新たな進化への到達」に「現存する肉体の消滅」を新たに加え、その圧倒的なカリスマ性で内部抗争を繰り広げるエグゼクトをまとめ上げ、大軍勢を率いてリザレクトへと激しい攻撃を開始したのだ。

 厳格な階級社会であるリザレクトとは違い、エグゼクトは完全な実力社会である。

 まったくの無名から大総統に上り詰めたぜノヴァに憧れ、リザレクトから転向するケルバーも多い。

エグゼクトのケルバーダイン

 エグゼクトは技術ではリザレクトに劣るものの、ケルバーダインにはそれを補う独自の工夫が施されており、構成員の士気の高さとも相まって高い戦闘力を誇っている。

 エグゼクトのケルバーは文化的な背景により死を恐れず戦うため、全般的に攻撃力重視の構成となっている。

 特に搭乗部でもある、正面の情報収集用高感度センサー「ゼノアイ」は索敵範囲と性能向上のため開放されているものが多く、リザレクトのケルバーダインに比べるとパイロットの保護能力は弱い

 また、限界まで戦うことを厭わないため、ミキシンクロレートを制限するリミッターやパイロットのエジェクト機能が全般的に軽視されており、そもそも付いていないケルバーダインすら存在する。

 エグゼクトで多用されるケルバーダインの基本素体として「バテス」「オーヴォル」などが知られている。

エグゼクト最強のケルバーダイン「エグゼクス」

 エグゼクトのケルバーは死を恐れずに戦うが、これは「エグゼクス」という文化によるものである。

 ミキシンクロレートが150%に到達し、ケルバーが機体と完全に融合、分離できずに暴走した機体は基本的には破壊されるが、このとき破壊されたケルバーダインの部品の中には、搭乗者の情報が色濃く刻まれている。

 エグゼクトの戦士たちはこの部品を自らのケルバーダインに装着し、それにインし、かつての戦友の魂の一部を自らに取り込む。

 死した戦士たちはその魂が受け継がれることで、永遠に生き続ける。

 数多くの魂をその身に宿し、肉体に縛られた生命を「超える」究極の存在へと至る行いが「エグゼクス」なのだ。

 ただ、他者の情報をそのまま自己に取り込む行為はケルバーに大きな負荷がかかり、器を超えたエグゼクスを行うと人格が崩壊してしまう。

 だが、中には10、20、30と幾多のエグゼクスを重ねる者も存在し、情報密度が凝縮されることにより絶大なる戦闘力を発揮する。

 彼らをエグゼクトのケルバーたちは「エグゼクス」の称号を持って讃え、特に大総統ゼノヴァ・エグゼクスはその情報密度の濃さから何百回ものエグゼクスを行っていると推測されている。

 エグゼクスたちが騎乗するケルバーダインの特徴は、人型にとらわれていないことだ。

 通常、人型からあまりにもかけ離れてしまうとケルバーダインを自己の体と認識できなくなってしまうため、ケルバーダインはミキシンクロレートが安定する、ずんぐりとした人型をしていることが多い。

 だが、エグゼクスを重ねたケルバーは情報密度の上昇により物体認識力が高まるため、人体からかけ離れた姿であっても自由に自分の体として動かすことが可能なのだ。

 人型の枠に囚われない、戦闘に特化した形態と幾多のケルバーから収集した戦闘データの蓄積により、エグゼクスが騎乗するケルバーダインの戦闘力は絶大である。

 大総統ぜノヴァの騎乗するエグゼクスケルバーダインは巨大な竜の姿をしており、リザレクト、エグゼクト双方から非常に恐れられている。

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