世界各国の地理的な断絶
2301年に起きた箱庭計画崩壊事件、通称「ターンオーバーデイ」の混乱により、世界は国家・大陸・地域ごとに断絶している。航空機や自動車、鉄道、船舶などの旧人類の移動手段が完全に使用不可能になったことが最大の原因だ。
なにより、1/35、約50mm程度しかない小人のような体のケルバーでは、長距離の移動、特に海や高山地帯を横断することは不可能である。
無線通信の使用不可
ミキシングワールドにおいて、通信は有線による情報交換は可能なものの、電波を用いた無線通信は不可能である。
これは情報生命体に近い存在であるケルバーは情報に過敏であるためだ。
広範囲に広がるような電波による無線情報の場合、無作為に一方的に受信・影響を受けてしてしまうことが多く、悪意あるプログラムが含まれている場合、生存のために重要である構成情報が書き換えられてしまい、ケルバーは発狂したり死亡してしまう。
ミキシングワールドにおいて、ケルバーダイン同士の戦闘が基本的に有視界距離で行われるのは無線通信が使えないためである。
有線通信の使用は都市内、もしくはごく一部の友好都市同士でつながっている、安全性が保証された少数のネットワークに限定されている。
飛行の制限
ミキシングワールドにおいて、外界への飛行能力を持つケルバーダインや機械は存在しない。
これは地表から高さ1.5m以上の空域の多くに解読不能な旧世界の機械由来と考えられる電波が流れており、その電波帯にケルバーが突入すると内部の構成情報が撹乱され、多くの場合発狂または死亡してしまうためだ。
電波帯は常に一定というわけではなく、薄くなる時期、場所もあるものの、拡大することも多いため、高い位置を飛行しようとするケルバーは滅多にいない。
また、ミキシングワールド東端の砂漠地帯のように地表まで電波帯となっている地域もあり、このような場所を通過するのは不可能となっている。
ただし、旧人類時代の大型施設など、ケルバーダインが充分に活動できるスペースのある屋内において電波は遮断され入り込めないため、区域によっては滑空や長大なジャンプ機能を使い立体的な戦闘を行うケルバーダインは存在する。
数多くの移動制限や通信の途絶のため、ミキシングワールドの外部が現在どうなっているかはまったくの不明である。
世界の別のエリアでは、また違ったケルバーダインや勢力が存在するのかもしれない。
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