プロージェ バトルストーリー(AD2351年『ケルバーダインジャーナル9月号発売のお知らせ』)
■巻頭特集「ケルバーダイン35年の歩み」
■徹底討論「開放型ゼノアイの賛否について」
■連載記事
ケルバーダイン列伝 第37回「オーヴォル」
KD凄技テクニック メタリック編「ブリアード ベアメタル仕上げ」
BLOOD CLASH!!〜真・再生構築機界動物誌〜 第13回「ザンティス」
ミキシングワールド探検記「密林の奥に無限の素材が眠る巨大遺跡を見た!」
月刊マテリアル「LBDボトル活用法」
■読者投稿コーナー
■創刊10周年記念特別誌上限定通販「TPZパイルバンカー(レプリカ)」
【重要なお知らせ】
KDJ2351年8月号掲載のシェラルド・グベイン氏による「プロージェ」について
プロージェ稼働30分時のミキシンクロレートの上昇率は「45%」です。
「15%ではないのか?」というお問い合わせを多数頂いておりますが……
プロージェ 機体解説
AD2341年、有用なケルバーダインの情報を共用するための情報誌として、「KDJ(ケルバーダインジャーナル)」が創刊する。
当時は野生動物による直接的な驚異が低下し、ケルバーダインの用途が次第に多様化してゆく時代であった。
各箱庭都市で再生構築士同士の情報交換が活発化しており、KDJは新たなケルバーダインを求める需要を見込んで誕生したのだ。
創刊当時は技術的な内容が主であったが、時代を下るにつれて娯楽的な内容へと変化していく。
KDJはその長い歴史の中で数多くの廃刊の危機をむかえているが、「プロージェ事件」は特に大きな問題となった。
当時、KDJは専用の印刷型ケルバーダインをフル輪転しても需要に追いつかず、売り切れが頻発した。
それを利用して、本家をコピーした海賊版が大量に出回るのが問題となっていたのだ。
劣悪な環境下で、何度もコピーを繰り返すうちに字がかすれ、2351年8月号の目玉であった「プロージェ」のミキシンクロレート上昇率の「45%」の「4」が「1」に見えてしまい、「15%」と勘違いしたケルバーたちが自作のプロージェに騎乗、融合して暴走する事件が多発したのだ。
プロージェはシェラルド・グペインによる挑戦的なケルバーダインであった。
2349年にグロッドでのKMWC大賞受賞をきっかけに、シェランドはメタリックカラーを中心としたRICパターン、また数々の新ケルバーダインを発表し、KDJのメイン執筆者の一人となっていた
その集大成として、満を持して発表したのがプロージェだったのである。
テーマは「人間への挑戦」
当時入手可能な最高の素材をおしげもなく使用して再生構築。
塗装はメタリックカラーの中でも特に珍重され、一瓶あれば5年遊んで暮らせるという高級塗料、メッキシルバーオリジナルがふんだんに使用された
プロージェ最大の特徴はその脚部にあった。
シェランドはミキシンクロレートの研究のために、人体のプロポーションに当時の技術で出来得る限り近づけ、性能がどこまで上がるか? との実験、検証のためにプロージェを作り上げたのだ
プロージェの駆動データは再生構築文中にも詳細に記されており、「プロージェ稼働30分時のミキシンクロレートの上昇率は「45%」。これは平均的なケルバーダインの約3倍であり、現在実戦に使うには難しい。だが、ジャンプ力。スピード。防御力に優れ、パワーも決して劣っていない。ミキシンクロレートを調整すれば、一般に活躍可能なケルバーダインになるであろう」となっている
文章をしっかりと読んでおけば、「15%」であれば、あきらかに意味が通じない部分がわかるのだが、プロージェとの融合事故を起こしたのは2325年のグロッフ開放以降に増加していた、野生動物との実戦を経験していない若いケルバーばかりであり、そもそもケルバーダインへの基礎知識に乏しかったゆえの悲劇だったのだ。
融合事故の被害者家族ケルバーに逆恨みされたシェラルドは危機を察知し身を隠すも、工房をケルバーダインで襲撃され、パートナーと二人の息子ののうち一人を失っている。
プロージェはその事件ゆえに長らく「失敗作」とされてきたが、再生構築歴に入りミキシンクロレートを押さえるリミッターや融合前に登場者を強制射出するエジェクターの進歩により、その高性能が再評価された。
足を短くし、ミキシンクロレートを低く押さえて扱いやすくした「ズーブン」
逆により人型に近づけてミキシンクロレートを極限まで上げ、融合・自壊するまえに敵に突撃して自爆する「ゼミカ」
のような派生も誕生している。
ミキシンクロレートの調整が必要なケルバーダインであるため、その技術が高いリザレクト支配域で主に使用されている。
プロージェの再生構築過程と旧設定はこちら
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